いとこが意識不明の重体になる

いとこが昨年の暮れに列車にはねられた。


現在の彼は脳挫傷で意識不明の重体。
自殺か事故かは不明。
彼の意識がまだ戻らないので確認のしようがない。


そして悪いことに彼は健康保険にも国民保険にも入っていなかったそうだ。
集中治療室、数回に渡る大手術、生命維持にかかる費用、病院の部屋代。
数千万円の費用が必要になる。


それなのに、昨年おじさんは会社を解雇されている。
彼らには収入がない。
いとこの家族たちは自分一人を支えるので精一杯だ。


親族たる私たちは、支えるべき家族を逆に苦境へ追いやった彼の愚かさを一通り批難し尽くした。
そして私たちは彼に改めて説教してやるために、彼には意識を回復してもらうことにした。
だから私たちは何とかして金を工面しなくてはいけない。


とりあえず私は自分の貯金から50万円を降ろして、おじさんに渡した。
私も2,000万円の借金を抱える身であり、現在の年収も300万円しかない。
今回、なけなしの貯金から年収の6分の1を提出しただけで、私は既に息切れを起こしている。
私の借金の返済が遅くなると、今度は私が色々と危険な状況に追いやられてしまうからだ。
詳細は書けないが、私の知人は友情と商売とは別モノだと考えるタイプの人間なのである。


今回私たちが用意した資金で現在の治療費は払えそうだ。
だが今後に必要な資金にはまるで足らない。


必要な資金を手に入れるためには、リスクの高い方法を選択する必要がある。
いとこの命をかけた博打に差し出す掛け金は、それと等価なものにならざるをえない。


(追記)
いとこは失職する昨年の七月まで保険料を納めていたことが分かった。
数ヶ月分の保険料をさかのぼって支払うことで、高額医療費補助がもらえそうだ。


また手持ちの株を売却することで100万円弱の手持ちができた。
下手な賭けを打たないでも、私たちはまだまだ十分に戦える。